白い沈黙 親類一同、狭い待合室に篭ってお茶を飲んだり世間話をしていた所に、黒いスーツの係員が入ってきた。 「そろそろお時間ですので、皆さん焼き場にお戻りください。」 僕の母親を先頭に、叔父さん叔母さん、お父さん方の爺ちゃん婆ちゃんがぞろぞろと通路に出る。 親戚、と言っても、昨日から家に集まってきた親戚の殆どは初めて見る顔で、皆似たようなスーツなもんだから、腕章がついてなければ案内してくれる係員も区別がつかないなぁ、なんて考えながら、最後尾をゆっくりと婆ちゃんのお尻にくっついて歩く。 今日は僕のお父さんのお葬式があった。 昨日お通夜というのがあって、僕の家には今、遠くに住んでて滅多に会えないお父さんの両親と、その二人と同居している叔母さん叔父さん、子供2人が泊まりに来ていて雰囲気も暗い上に狭くて、いい加減うんざりする。 子供と言っても2人とも女の子で下のお姉ちゃんなんて小学4年生の僕より5歳も年上だから、面白くもなんともない。 すぐ近所に独り暮らししているお母さんのお母さん、昌枝お婆ちゃんは大好きだけど家が近いからって泊まってくれないのに。 こんなの、早く終わればいいのに。 昨日からずっと面白くなくて何も言わずに黙ってぼーっとしている僕に、大人達はなんだか勘違いしているらしくて、 「寂しいだろうけど元気出すんだよ」 とか 「辛いんだねぇ可哀想に。 おばさんで力になれることあったら遠慮なく言うんだよ」 とか言ってくるけど、別に悲しいわけでもない僕は返事に困ってしまって、また黙ってしまう。 きっと陰では僕の事を 「大人しい子だねぇあれじゃお母さんもこれから大変だよ」 とか 「心配してやってるのに返事の一つもない、無愛想な子だねぇ」 とか 「静かなんだけど泣きもしないで、最近の子はこんなもんかねぇ」 いろいろ言っているのをちゃんと知ってる。 昌枝お婆ちゃんだけが僕の気持ちを知って 「あんな事情も知らん大人の言うことなんか気にしたらいかんよ」 と、饅頭を僕の手に握らせる。 お母さんは、お父さんの会社から「ご主人が倒れましたので」っていう連絡を受けてから、一度も僕の顔を見ない。 焼き場に戻ると、お父さんの棺のあった台はぺしゃんこになっていて、白い布がかぶせてあった。布の下がどんな風になっているのかちょっと興味があったけど、台から少し離れたテーブルに係員の人が僕たちを誘導したので、しぶしぶついて行く。 「ちぇっ」 心の中でこっそり舌打ちしたつもりだったけど、聞こえちゃったのか、叔母さんがキッと僕を睨んだ。きっと後でお母さんに言いつけるんだろうな。別にお母さんなんか怖くもないけど。。。今度は顔にも出さないように口をぎゅっと結んで「ちぇっ」と繰り返した。 昌枝お婆ちゃんが僕の手を引いて前に連れて行く。 「それではただいまから故人のお骨を拾っていただきますので、 お二人ずつ前に出てください」 係員の前のテーブルに黒い小さな箱があってそこに白い骨が入っている。 ――これが頭蓋骨っていうやつかな? 僕は学校の理科室準備室にあった標本を思い出した。ちょっと気味が悪くて女の子達は準備室に入るのも嫌がって、先生に頼まれる用事を代りにやらされたりするけど、こうやって見てみるとそんなに気持ち悪いもんでもない。あの標本はきっと"おおげさ"なんだ。 箱の手前にあった箸をお母さんは僕に突き出し、握らせた。お母さんはこんな時にも僕の顔を見ない。そして自分は隣にあった箸を持ち、黙って骨を一欠けらつまんだ。 隣で昌枝お婆ちゃんが 「由君も一緒に箸で挟んで骨壷に入れるんだよ」 と小さな声で耳打ちしてくれた。お母さんは僕が一緒につまむのをじっと待ってる。 二人の箸先が小さな骨のかけらを白い壷に吸い込ませて行く。 僕は自分の意志で箸を動かすことができないで、ただお母さんの手が動くのに合わせるだけ。 壷の中に箸を突っ込んで、雑に落としてしまわないように気を使っていたようだけど、それでも『カツーン』と壷の底から小さく響いた。 僕はお父さんがどんな顔をしていたのか、よく思い出せない。骨を見ながら思い出そうとしてみたけど、どんな人だったのかさえ覚えていない。ちょっと太っていたような気はするけれど、骨を見た限りではそんなに大きな人でもなかったようだ。 お母さんは自分の役目を果たすと、箸を置いて早々に脇に避けて他の人の作業を見届ける列に戻った。僕も見よう見真似で箸を置き、けれどお母さんの後には続かないで残った骨の横たわる台に戻った。どうせ他の人のすることを見ていても面白いことなんか何もないんだから、人の目を盗んで布の下を覗いてみることの方がよっぽど興味ある。 もっとも、骨を見てお父さんのことを思い出そうとしてみたり、感傷にふけってみようとかってわけじゃない。本当にただ、それがどんなもんだか見てみたいだけ。布なんかで隠しちゃうから、よけいに見てみたくなる。そんなもんだろ? 台の横で他の人が骨を拾うのを見てるフリをしながら皆の意識がそちらに集中しているのを確かめる。 ――よし、今だ! ちらっと布をはぐってみる。でも誰にも気付かれないように顔は動かさないで横目で見る。 その時だった。 見知らぬ女の人が一人、台を挟んで僕の隣に来た。 腕に腕章をつけているからこの火葬場の人なのだろう。 女の人は僕を見ていない。骨を拾う人の列を目を細くしてじっと睨んでる。僕は気付いていないフリをしながら視線を列に戻して時々ちらちらとを見る。 他の人は誰もこちらを振り返らない。 女の人の白い手がゆっくり動く。右手に白い柔らかそうなハンカチを持って左手で布の端っこを摘まむ。そっと小さくめくったので音もしない。 布の下に左手を忍ばせて、2秒ほどまさぐってさっと出す。指先に白い小さな塊。その固まりを用意していたハンカチに乗せて、ささっと折りたたんでスカートのポケットに突っ込んだ。 そして何事もなかったようにそのままその場所で、正面で行われている作業を眺めている。 女の人の指がハンカチに運んだ白い塊が何なのか、いくら僕が子供でも解らないわけがない。 あれは、お父さんの骨だった。 何で見ず知らずの人がそんなことをするか。僕みたいな子供じゃあるまいし。それとも大人の人の中にも僕みたいに本物の骨に興味を持つ人がいるのかな?考古学者とか、そんな感じ? それに、この人、怖くないのかな?一応赤の他人の骨なんか触って。クラスの女の子だったら玩具の骨に触っちゃっただけで 『いやぁ!気持ち悪い!』とか『信じられない――』とか、叫びそうなものだけど。 触った、なんてだけじゃなく今、この人のポケットには本物の骨がある。ハンカチに包まれて。 それともこれもこの人の仕事なのかな?後で何かに使うのかな? ――変なの。。。 見ていたことがばれたらどういうことになるのか怖くなって、声に出さないように一生懸命口を閉じて心の中で呟いた。 だけどやっぱり聞かれてしまったらしくて。。。女の人は僕をちらっと見て。。。にっこりと微笑んで、足音も立てずに姿を消した。 お父さんは、いつも家に居なかった。僕は幼稚園に入るまで、お父さんに休みはないと信じていた。だけど幼稚園で友達になった子が言うには、幼稚園が休みの日は多くのお父さんは仕事を休んでいるものだと聞いて、びっくりした。土曜日曜休んでなくても他の日に休んで、晩御飯を一緒に食べに行ったり幼稚園を休ませて遊びに連れて行ってくれるのを聞くと、不思議な気持ちになった。 僕のお父さんはそんなこと、一度もない。 小学校に入って、不思議はますます増えていった。 お給料は振り込まれるし、僕たちはそれで生活しているらしかったけど、お父さんはどうやって生活しているのか解らなかった。家の中にはお父さんの匂いが全然しなかったから。 服や靴や本なんかは普段使ってない四畳半の部屋にあって、時々お母さんが大きな紙袋に入れてどこかへ持って行ったり持って帰ったりしてたけど。 どこに持って行っているのか、お父さんはどこにいるのか、何でうちにはお父さんがいないのか、何度か聞いてみたことがあるけど、 「さぁ、どうしてかしらねぇ」 自分も全然解らないのよ、という風に流してしまわれて、とうとう答えを知ることができないまま僕はこの年になった。 最近になってやっと、この家はお父さんがローンを組んで買ったものだと知ったけど、僕はもう既にお父さんの事なんて関心もなかった。 不思議といえば、お母さんも不思議だった。 友達の家に遊びに行った時に見るお母さんというものと、全然違っている。 仕事をしていないのだから、昼間買い物に行ったり、ちょっとした用事をする意外は家にいるものだと思うのに、僕のお母さんは僕が学校から帰ってくる時間に家にいることはない。 幼稚園の頃は送り迎えをしてもらったり、僕も一人で留守番できなかったからいたような記憶はあるけど、小学校に入って僕が一人で家にいることができるようになるといつもいなくて、夕方6時まで帰ってこない。いつもテレビを見ながら待っているからこれだけははっきりしてる。お母さんが帰ってくるのはいつもきっかり6時だ。だから友達の家に遊びに行っても、僕は必ず6時までには帰るようになった。 最初の頃は寂しくてどこへ行っていたのとか聞いたりしたけど、帰ってくる返事はやっぱり確かなものではなくて 「うん、ちょっとね」 みたいなものばかりだった。 一度、朝学校に行くフリをして家を出てすぐ戻ってみたことがあるけれど、その時にはもうお母さんはいなくなっていた。ほんの10分程度の間のはずだったのに、曲がり角で玄関をずっと見ていたのに、いつの間に、どこから出て行ったのか、解らなかった。 そのうちお母さんがいないことにもすっかり慣れてしまった。 そんな両親だから僕は、動物園や遊園地というものに家族で行った記憶もない。 低学年の頃は友達が月曜日や連休明けのたびにそういう話をするのが羨ましかったりもしたけど、僕も行ってみたいと訴えたこともあったけど、 「そのうちね」 お母さんはそう言ったきり、実行に移すことはとうとうなかった。 だから僕は、そういう場所は学校の行事や町内の子供会で行くものだと思うようになった。実際、そういう場所へは友達と行った方が楽しい年齢にもなっていたんだろう。 どうしようもなく寂しい時は昌枝お婆ちゃんの家に行けばよかったし、友達みたいに塾だお稽古だと押し付けられることもなかったので慣れてくればそれはそれで楽だよなぁ、とも思うし。 叔父さんと叔母さん、お父さん方のお爺ちゃんお婆ちゃんには、3回だけ会ったことがある。 2年生になった夏休みから、毎年お父さんと空港で待ち合わせて連れて行かされた。 お母さんは家の玄関にタクシーを呼んで僕一人を乗せて「空港のバスターミナルまでやってください」と運転手に頼んでそれっきりだ。きっとその後またいつものように家を出るのに違いなかった。 田舎で農業をしながら広い一軒家に住む叔父さんの家は、とてもきれいで豪華だったけど、楽しかったことは一度もない。 叔父さんは「両親の面倒を見ている」ていう感じでいつもいばっていたし、叔母さんはご飯の準備ができた時意外口もきいてくれなかったし、お父さんはいつもお酒ばかり呑んでいた。それに、何よりも、遊ぶ相手が一人もいない。年上のお姉さん2人は僕のことなんて子供扱いしてちっとも相手にならない、という風でずっと無視してばかりだったし、遊んでもらえたにしても僕にとって面白い遊びでは当然なかっただろうから。 そして叔父さんたちは僕たち家族の奇妙さを知らないでいるようだ。僕の知る限りではお父さんはそんな話一言もしていなかったから。 「今年もお母さん来なかったねぇ。いろいろと忙しいんだねぇ」 他にすることもなくゴロゴロとお姉さんの少女漫画を眺めていた僕に何も知らない叔母さんが晩御飯の皿を並べながら言ったのが妙に印象に残ってる。 「うん。忙しいみたいだよ」 僕はそれ以上何も言えなかった。 この火葬とお骨拾いの後、叔父さん一家はそのまま空港に向かって夜の便で帰ることがわかって、僕はかなりホッとした。さらに入れ替わりに昌枝お婆ちゃんが今夜うちに泊まると聞いて、不謹慎かなぁとは思うけど、帰りのタクシーの中で顔がにやにやしてしまう。 お婆ちゃんの手料理は大好きだ。学校が早く終わる時は夕方お婆ちゃんの家に寄って晩御飯を食べて帰る。どうせお母さんは僕がお母さんの作ったご飯を食べられないで残しても何も言わない。 確か冷蔵庫にじゃがいもと肉があったから、今夜は肉じゃがかなぁ。 予想は当たった。甘くてふっくらした美味しい肉じゃが。そしてサンマ。少し苦いけど嫌いじゃない。お婆ちゃんが炊くと普通のごはんまで甘くて美味しい。全部食べた僕を 「由君はいい子だなぁ。いつもいっぱい食べてくれるなぁ」 にこにこしながら褒めてくれる。 夜になってお婆ちゃんとお母さんがお酒を出してきた。 「子供はもうお休みなぁ。 朝ご飯も婆ちゃんが作ってあげるから楽しみにしとき」 お婆ちゃんがお酒を飲むのはお婆ちゃん家の台所に日本酒があったから知っていたけど、お母さんが飲むなんて知らなかった。 僕はびっくりして、お母さんがお酒を飲む所を見てみたかったけど、お婆ちゃんに寝なさいと言われて逆らうわけにはいかない。おとなしく隣の部屋に行って襖を閉める。 どのくらい時間が経ったのか、僕は2人の話し声で目が覚めた。 僕が布団に入った頃はひそひそと話していたのだが、お酒が入って声が普通になってしまっているらしい。時計は2時を指している。いったいいつまで飲んでいるのだろう。 叔父さんの家で10時を待たずに酔いつぶれて寝てしまっていたお父さんを思い出して『もしかしたらお父さんより強いのかなぁ』と感心してしまった。 耳を澄ますと布団から出なくても話し声が聞こえる。どうやらお父さんの事を話しているらしい。 「。。。しても本当。。。ぽっくり。。たもん。。。」 「あぁ。。。保険。。。家。。。ローンも終わ。。。」 だけどやっぱり距離が離れすぎていてはっきりとは聞き取れない。でも今動くと気配で僕が起きているのがばれてしまう。寝ていないのを怒られるのも嫌だけど、僕が起きてしまったばっかりに、話が中断されるのはもっと嫌だ。 珍しくお母さんの話す声が聞こえる。どんな話をしているのか、とても気になる。目をつぶって耳に全身の神経を集中させる。 「それにして。。。あの女焼き場まで来て。。。だろうねぇ。。。」 「お母さ。。。取って。。。見て。。。」 「まぁ骨。。。。。どういうつもり。。。」 骨!骨を取って?あの女の人かな?お母さんも気付いてたんだ! 「まぁ、上手いこと。。。まで忍び込ん。。。褒め。。。」 「家もお金。。。ないけど。。。惚れ。。。男の。。。欲しいってかね」 惚れた男って?お父さんのこと? なんとなく話が解ってきた。あの女の人はお父さんの恋人だったんだ。お母さんがいるのに、きっとずっと付き合ってたんだ。だから夜になっても会社が休みの日でも家に帰ってこなかったんだ。 「あの女の事なんて全部。。。って。。。」 お母さん達の声の調子が上がってきたこともあって、だんだん話しがはっきり聞き取れるようになってきた。 「これも全部教祖様のおかげ。 あの女と子供の事を知ってからというもの 毎日欠かさず祈ったおかげで保険金も家も手に入って。。。」 もしかしてお母さんが毎日家を留守にしてたのは、あの女の人のせい?どこかに相談したりあの人の事を調べたりしてたのかな?でも。。。祈ったって。。。? 「よっぽど未練があったんだねぇ骨泥棒までするなんて」 僕はなんだかお母さんが可愛そうになってきた。きっと毎日毎日お祈りだかなんだかしに行かなきゃいけないほどお母さんは苦しんでたんだ。 「ふふ、骨くらいくれてやればいいよ」 そうだよ!お父さんなんて死んじゃって良かったんだ!ついでにあの骨の入った壷もくれてやればいいんだ! 「ついでに子供も返してやろうか。。。ふふ。。。」 。。。。。え?。。。。。子供 も 返して? 「それはダメだよ。 いろいろ手伝ってくれた教祖様へのお礼にするんだから」 「あぁ、そうだわねぇ。降臨祭の贄に使うんだったわねぇ」 こうりんさい?にえ?何の話し?それに子供もって? 「贄にして神様に捧げた後で、 あの男と同じように骨だけ返してやればいいさ」 。。。。。骨だけに。。。。。?捧げてって? 「そのためだけにこの10年間、あの女から子供も奪って ここまで育ててきてやったんだからねぇ」 コドモモウバッテ。。。?コドモッテ。。。? 急に頭がぐらぐらとしてきて、意識がどこかに飛んでいきそうになる。時計を見ると針がぐるぐる急速回転している。身体が動かない。指の一本さえ、まるで硬い粘土で閉じ込めたみたいに動かない。 すぅっと襖が開いて、細い光が射し込んだ。 その光の中に赤く充血した目が覗く。目が開いて見えたわけじゃないけど、全身で視線を感じる。 「よぅく寝てること」 「降臨祭が楽しみだねぇ」 「それまで。。。せいぜい。。。」 急に声が遠くなる。 気が付くと朝になっていた。パジャマが汗びっしょりになってしまっている。夜中の身体が固まってしまったような感じはもうない。指も首もちゃんと動く。時計の針はきちんと7時半を指し、秒針がリズムを刻む。 ――あれは、一体何だったんだろう。。。 ゆっくりと起き上がり、襖を開けると、味噌汁のいい匂いが胸いっぱいに広がる。 「おはよう、よく寝たねぇ」 お婆ちゃんが相変わらずにこにこと声をかける。 「今朝はねぇやっぱりお母さんが朝ご飯作ってくれるって。 ごめんよぉお婆ちゃん作るって言ったのに、約束破っちまったねぇ」 お母さんが台所からサラダとウィンナー炒めを乗せた皿を運んでくる。 「作るって言っても、こんなものしか作れないけどね」 何だか妙な違和感。 「あんた、お通夜からこっち、あんまり寝てないでしょう? あっちのご両親とかいたもんねぇ疲れたんじゃない? もう少し寝てていいのよ?」 違和感。。。違和感。。。 「どうしたの?突っ立って。。。 食べるならご飯よそおうか?テレビつける? 学校はまだ休んでいいんだから、ゆっくりしてていいのよ?」 そうだ。。。お母さんが。。。普通のお母さんみたいに優しく僕に話しかけてる。。。 − Top− −Novel Top− 2003.10.7 |